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宅建試験の統計問題は、覚えれば取れるが、覚えていなければ絶対に取れないという珍しい1問です。範囲は毎年ほぼ同じ5つの資料に限られ、しかも試験直前に公表が出そろいます。逆に言えば、6月に必死に覚えても本番までに忘れるだけ。直前2週間に一気に詰めるのが最も費用対効果の高いやり方です。
このページでは、令和8年度(2026年10月18日実施)の試験で問われる可能性が高い数値を、国土交通省・財務省の公表資料から直接拾って整理しました。数字の後ろには必ず出典を置いています。
宅建の統計問題2026はどこから何問出るか
宅建試験の出題内容は宅地建物取引業法施行規則第8条で定められており、そのうち第5号「宅地及び建物の需給に関する法令及び実務に関すること」から出るのが、いわゆる統計問題です。近年は問48で1問出題されています。
ここで押さえておきたいのが、登録講習修了者(5問免除)はこの問題が免除対象に含まれるという点です。試験案内では、同規則第8条の(1)と(5)に関する5問(=問46〜50)が免除され、出題数が45問になると明記されています。5問免除を受けている人は統計対策そのものが不要ですし、受けていない人は「免除組が確実に持っている1点」を落とさないことが重要になります。
注意:「出題の根拠となる法令は令和8年4月1日現在施行されているもの」という基準日は、あくまで法令の話です。統計の数値には適用されません。統計は、問題作成時点で公表されている最新の数値が使われます。4月1日以降に公表された令和8年地価公示(3月公表)や令和8年版土地白書(7月公表)も、当然に対象です。
- 令和7年9月1日 法人企業統計年報(令和6年度・財務省)が公表
- 令和7年10月3日 宅地建物取引業法の施行状況調査結果(令和6年度末・国土交通省)が公表
- 令和8年1月30日 建築着工統計調査報告(令和7年計・国土交通省)が公表
- 令和8年3月18日 地価公示(令和8年・国土交通省)が公表
- 令和8年7月10日 土地白書(令和8年版)が閣議決定
図1:出題される5資料が出そろうまでの時系列。最後の土地白書が7月なので、5つ全部が確定するのは夏です。各資料の公表日の出典は末尾の「出典」節にまとめています。
① 建築着工統計調査報告(令和7年計・国土交通省)
統計問題でほぼ毎年顔を出す、最重要の資料です。令和8年1月30日公表分の「令和7年計」が対象になります。
| 項目 | 数値 | 前年比/連続 |
|---|---|---|
| 新設住宅着工戸数 | 740,667戸(約74万戸) | 6.5%減・3年連続の減少 |
| 新設住宅着工床面積 | 56,885千㎡ | 6.6%減・4年連続の減少 |
| 持家 | 201,285戸 | 7.7%減・4年連続の減少 |
| 貸家 | 324,991戸 | 5.0%減・3年連続の減少 |
| 分譲住宅 | 208,169戸 | 7.6%減・3年連続の減少 |
| うちマンション | 89,888戸 | 12.2%減・3年連続の減少 |
| うち一戸建住宅 | 115,935戸 | 4.3%減・3年連続の減少 |
表1:令和7年計の新設住宅着工。出典=国土交通省「建築着工統計調査報告」令和8年1月30日公表。※表は横にスクロールできます。
覚え方のコツは、細かい戸数より「全部マイナス」という向きと、「持家だけ4年連続」という例外です。令和7年は持家・貸家・分譲住宅のすべてが減り、その結果として全体も減少しました。「どれか1つだけ増加」といった選択肢が出たら、まず疑ってかまいません。
図2:利用関係別の新設住宅着工戸数(令和7年計)。バーの長さは貸家を100としたときの比です。出典は表1と同じ。
また、戸数の大小関係も問われやすいポイントです。貸家(約32万戸)>分譲住宅(約21万戸)>持家(約20万戸)の順で、貸家が最も多いという構造は近年変わっていません。
② 地価公示(令和8年・国土交通省)
令和8年3月18日に公表された、令和8年1月1日時点の地価です。全国25,565地点で調査が実施されました。
| 区分 | 全用途平均 | 住宅地 | 商業地 |
|---|---|---|---|
| 全国 | +2.8% | +2.1% | +4.3% |
| 三大都市圏 | +4.6% | +3.5% | +7.8% |
| 東京圏 | +5.7% | +4.5% | +9.3% |
| 大阪圏 | +3.8% | +2.5% | +7.3% |
| 名古屋圏 | +2.3% | +1.9% | +3.3% |
| 地方圏 | +1.2% | +0.9% | +1.6% |
| 地方四市 | +4.5% | +3.5% | +6.4% |
表2:令和8年地価公示の対前年変動率。地方四市は札幌市・仙台市・広島市・福岡市。出典=国土交通省 令和8年3月18日公表。※表は横にスクロールできます。
数字そのものより、公表資料の「まとめ文」がそのまま選択肢になります。押さえるべきは次の3行です。
- 全国:全用途平均・住宅地・商業地のいずれも5年連続で上昇。全用途平均と商業地は上昇幅が拡大したが、住宅地は前年と同じ上昇幅。
- 三大都市圏:いずれも5年連続で上昇し、上昇幅が拡大。ただし名古屋圏だけは上昇幅が縮小。
- 地方圏:いずれも5年連続で上昇。全用途平均・住宅地は上昇幅が縮小、商業地は前年と同じ上昇幅。
「上昇したかどうか」と「上昇幅が拡大したか縮小したか」は別物です。統計問題はまさにこの2段階をズラして誤答肢を作ってきます。全国の住宅地は上昇したが、上昇幅は拡大していない(前年と同じ)——このあたりが今年の狙われどころです。
③ 土地白書(令和8年版・令和8年7月10日閣議決定)
白書からは、土地取引件数がほぼ定番です。
- 令和7年の全国の土地取引件数(売買による所有権の移転登記の件数)は約130万件。ここ10年ほどほぼ横ばいで推移。
- 海外投資家による不動産投資額の割合は、国内投資額全体の約34%。
土地取引件数は「増加傾向」「減少傾向」と書かれた肢が出たら誤り、と考えてほぼ問題ありません。横ばいがこの10年の答えです。
④ 法人企業統計年報(令和6年度・財務省)
令和7年9月1日公表分。不動産業の業績が問われます。
| 項目(不動産業) | 令和6年度 | 前年度比 |
|---|---|---|
| 売上高 | 約58兆8,245億円 | 4.2%増 |
| 営業利益 | 約7兆1,742億円 | 12.9%増 |
| 経常利益 | 約7兆9,796億円 | 8.7%増 |
| 売上高営業利益率 | 12.2% | 上昇 |
| 売上高経常利益率 | 13.6% | 上昇 |
表3:不動産業の業績(令和6年度)。出典=財務省「年次別法人企業統計調査」令和7年9月1日公表。※表は横にスクロールできます。
ここはすべてプラスと覚えておけば大枠は外しません。建築着工が「全部マイナス」、不動産業の業績が「全部プラス」という対比で頭に入れると、本番で混乱しにくくなります。
⑤ 宅地建物取引業者数(令和6年度末・国土交通省)
令和7年10月3日公表の「令和6年度宅地建物取引業法の施行状況調査結果」より。
- 令和6年度末(令和7年3月末)現在の宅地建物取引業者数は132,291業者(大臣免許3,158業者、知事免許129,133業者)。
- 対前年度比1,708業者(1.3%)の増加で、11年連続の増加。
- 宅地建物取引士の総登録者数は1,211,760人(令和6年度の新規登録者数は30,336人)。
- 監督処分は合計147件(免許取消99件・業務停止16件・指示32件)で減少、行政指導は592件で増加。
覚えるなら「約13万業者・11年連続増加」「宅建士は約121万人」の3点で十分です。業者数と取引士数を入れ替えた肢が出ることがあるので、桁(13万と121万)で切り分けられるようにしておきましょう。
→ 宅建 解答速報・自己採点【2026年度】(問48の答え合わせ)
覚え方と、引っかけの作られ方
いつ覚えるか
統計は試験2週間前からで間に合います。むしろ早すぎると本番までに数字が薄れるので、9月いっぱいは他分野に時間を使い、10月に入ってから毎日3分ずつ音読で回すのが現実的です。この記事をブックマークして、10月に開き直すのが正しい使い方です。
誤答肢の3パターン
- 増減の向きを逆にする……「新設住宅着工戸数は増加した」など。まず向きを確認するクセをつける。
- 連続年数をズラす……「5年連続」を「4年連続」「6年連続」に変える。地価公示の5年連続、宅建業者数の11年連続、着工戸数の3年連続は数字で覚える。
- 圏域や用途を取り違える……「地方圏の商業地は上昇幅が拡大した」など、全国・三大都市圏・地方圏の記述を入れ替える。名古屋圏だけ縮小、という例外が特に狙われる。
数字は「丸めて」覚えていい
本試験で740,667戸という細かい数字そのものを問われることはまずありません。約74万戸・6.5%減・3年連続減少という「概数+向き+連続年数」のセットで十分戦えます。細部の暗記に時間を使うより、5つの資料の全体像を何度も往復するほうが得点につながります。
統計の1点より、業法の20点
ここまで書いておいて逆のことを言いますが、統計はあくまで1点です。直前期に配点の大きい宅建業法や法令上の制限が仕上がっていないなら、そちらが先です。残り期間の配分に迷っている人は、直前期2か月の勉強法で優先順位の付け方を確認してください。独学のペースに不安があるなら、直前期の総まとめ講座や模試を単発で使う手もあります。
まとめ
- 統計問題は問48で1問。範囲は建築着工統計・地価公示・土地白書・法人企業統計・宅建業者数の5資料に限られる
- 覚えるのは細かい数字ではなく「概数+向き+連続年数」。建築着工は全部マイナス、不動産業の業績は全部プラス、という対比で入れる
- 誤答肢は「向きを逆にする」「連続年数をズラす」「圏域・用途を取り違える」の3パターン
- 覚える時期は試験2週間前から。9月は他分野に使い、10月に入ってから毎日3分の音読で回す
次の1アクションはこれだけです。宅建 統計クイズ2026を1回やって、いま何を覚えていないかを先に見てください(約1分・登録不要)。
→ 宅建 解答速報・自己採点【2026年度】
出典
・国土交通省「建築着工統計調査報告(令和7年計)」令和8年1月30日公表(国土交通省 報道発表)
・国土交通省「令和8年地価公示」令和8年3月18日公表(報道発表資料/「令和8年地価公示の概要」)
・国土交通省「令和8年版土地白書」令和8年7月10日閣議決定(報道発表資料)。土地取引件数の原資料は法務省の登記統計。
・財務省「年次別法人企業統計調査(令和6年度)」令和7年9月1日公表
・国土交通省「令和6年度宅地建物取引業法の施行状況調査結果」令和7年10月3日公表(報道発表資料)
・試験の出題内容・5問免除の範囲は一般財団法人不動産適正取引推進機構「令和8年度宅地建物取引士資格試験 試験案内」による。
最終更新:2026年8月13日/試験直前に数値の追加・修正があれば更新します。
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