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宅建 時効の問題(一問一答)

○×24問・1問ずつスマホで・根拠条文つき解説/無料

宅建GYM分野別 一問一答 > 時効の一問一答

宅建(宅地建物取引士)試験の権利関係で繰り返し出る時効(民法144条〜166条・187条)だけを、○×24問の一問一答に絞ったページです。取得時効の10年と20年/消滅時効の5年と10年/完成猶予と更新の違い/援用と放棄まで、数字と要件を1問ずつ確かめられます。○か×を選ぶとその場で正誤と根拠条文つきの解説が出て、自動では進みません。無料・登録不要。

一問一答をはじめる(24問)

1 / 24正解 0

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まずここ:時効の期間は「起算点が2つある」で整理する

2020年4月施行の改正で、消滅時効は主観的起算点(知った時)から5年客観的起算点(行使できる時)から10年の二本立てになりました。取得時効は、占有開始時に善意無過失かどうかで10年か20年に分かれます。数字だけを覚えると必ず入れ替えられるので、「どこから数えるか」とセットで覚えます。

※ 表は横にスワイプできます(右端に根拠条文)

種類起算点期間根拠
取得時効
(所有権)
占有開始時に善意無過失10年162条2項
取得時効
(所有権)
それ以外(悪意・有過失)20年162条1項
消滅時効
(債権)
権利を行使できることを知った時5年166条1項1号
消滅時効
(債権)
権利を行使できる時10年166条1項2号
生命・身体の
侵害の賠償
権利を行使できる時20年
(10年→20年に伸長)
167条
債権・所有権
以外の財産権
権利を行使できる時20年166条2項
所有権消滅時効にかからない166条
(対象外)

覚え方:「知って5年、行使できて10年、所有権は消えない」。5年と10年は早く到来したほうで時効が完成します。そして「所有権は消滅時効にかからない」は結論だけで1点になるので、ここは丸暗記して構いません。

完成猶予か、更新か(147条〜152条)

旧法の「中断・停止」は、改正で更新(振り出しに戻る)完成猶予(その間は完成しない)に整理されました。事由ごとに「猶予だけか、更新まであるか」が違い、ここが本試験でいちばん狙われます。

事由完成猶予更新根拠
裁判上の請求・支払督促などその事由が終了するまで
(権利未確定で終了なら+6か月)
あり
(確定判決等で権利が確定したとき)
147条
強制執行・担保権の実行などその事由が終了するまであり
(取下げ・取消しで終了した場合を除く)
148条
仮差押え・仮処分終了時から6か月なし149条
催告その時から6か月
(再度の催告に効力なし)
なし150条
協議を行う旨の書面の合意合意から1年など
(通算5年が上限)
なし151条
承認あり
(その時から新たに進行)
152条

整理のコツ:更新(ゼロに戻る)まで行くのは「判決で確定したとき」「執行が最後まで進んだとき」「承認」の3つだけ。仮差押え・催告・協議の合意は時間稼ぎ(猶予)にしかならないと押さえると、選択肢の入れ替えに強くなります。

時効はどこが問われるか

全24問リスト(答え・根拠条文つき)

上のトレーニングと同じ24問です。答えを隠したまま読み下したいときや、通勤中に眺めて復習したいときはこちらから。解説の条文は令和8年度試験の基準日(2026年4月1日現在施行)の民法を e-Gov 法令検索で確認しています。

  1. 時効の効力は、その起算日にさかのぼる。

    答えと根拠条文を見る

    ○ 正しい「時効の効力は、その起算日にさかのぼる」(民法144条)。取得時効なら占有開始の時から所有者だったことになり、消滅時効なら時効期間の起算日に債権が消えていたことになる。

  2. 時効は、当事者が援用しなくても、裁判所がこれによって裁判をすることができる。

    答えと根拠条文を見る

    × 誤り「時効は、当事者……が援用しなければ、裁判所がこれによって裁判をすることができない」(民法145条)。時効の完成だけでは足りず、援用が必要。

  3. 消滅時効を援用することができるのは債務者に限られ、保証人や物上保証人は援用することができない。

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    × 誤り145条のかっこ書は「消滅時効にあっては、保証人、物上保証人、第三取得者その他権利の消滅について正当な利益を有する者を含む」と定めている。保証人・物上保証人・第三取得者も援用できる。

  4. 時効の利益は、あらかじめ放棄することができる。

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    × 誤り「時効の利益は、あらかじめ放棄することができない」(民法146条)。契約の時点で時効を援用しないと約束させることを認めると、強い立場の者が常にそれを求めてしまうため。時効完成後の放棄は禁止されていない。

  5. 20年間、所有の意思をもって、平穏に、かつ、公然と他人の物を占有した者は、その所有権を取得する。

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    ○ 正しい二十年間、所有の意思をもって、平穏に、かつ、公然と他人の物を占有した者は、その所有権を取得する」(民法162条1項)。この場合、善意・悪意は問われない。

  6. 10年間、所有の意思をもって、平穏かつ公然と他人の物を占有した者は、その占有の開始の時に善意であり、かつ、過失がなかったときは、その所有権を取得する。

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    ○ 正しい十年間……その占有の開始の時に、善意であり、かつ、過失がなかったときは、その所有権を取得する」(民法162条2項)。20年(1項)と10年(2項)の分かれ目は、占有開始時の善意無過失。

  7. 10年の取得時効について、占有者は占有の開始の時に善意無過失であればよく、その後に他人の物であることを知ったとしても、10年で所有権を取得することができる。

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    ○ 正しい162条2項は「その占有の開始の時に」善意無過失であることを要件としている。基準時は占有開始時の1点なので、途中で悪意になっても10年のままで足りる。

  8. 所有権以外の財産権も、時効によって取得することができる。

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    ○ 正しい所有権以外の財産権を、自己のためにする意思をもって、平穏に、かつ、公然と行使する者は、前条の区別に従い二十年又は十年を経過した後、その権利を取得する」(民法163条)。地上権や地役権などが対象になる。

  9. 占有者の承継人は、その選択に従い、自己の占有のみを主張することも、自己の占有に前の占有者の占有を併せて主張することもできる。

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    ○ 正しい「占有者の承継人は、その選択に従い、自己の占有のみを主張し、又は自己の占有に前の占有者の占有を併せて主張することができる」(民法187条1項)。どちらが有利かを承継人が選べる。

  10. 前の占有者の占有を併せて主張する場合、その前の占有の瑕疵は承継しない。

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    × 誤り「前の占有者の占有を併せて主張する場合には、その瑕疵をも承継する」(民法187条2項)。前主が悪意なら、その悪意も引き継ぐので20年が必要になる。期間だけ都合よく借りることはできない。

  11. 取得時効は、占有者が任意にその占有を中止し、又は他人によってその占有を奪われたときは、中断する。

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    ○ 正しい「第百六十二条の規定による時効は、占有者が任意にその占有を中止し、又は他人によってその占有を奪われたときは、中断する」(民法164条)。完成猶予・更新とは別の、取得時効に固有の中断事由。

  12. 債権は、債権者が権利を行使することができることを知った時から5年間行使しないときは、時効によって消滅する。

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    ○ 正しい「一 債権者が権利を行使することができることを知った時から五年間行使しないとき」(民法166条1項1号)。主観的起算点からの5年。

  13. 債権は、権利を行使することができる時から20年間行使しないときは、時効によって消滅する。

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    × 誤り客観的起算点からの期間は10年(民法166条1項2号「権利を行使することができる時から十年間」)。20年は「債権又は所有権以外の財産権」の期間(同条2項)で、混同させるのが定番の引っかけ。

  14. 債権又は所有権以外の財産権は、権利を行使することができる時から20年間行使しないときは、時効によって消滅する。

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    ○ 正しい「債権又は所有権以外の財産権は、権利を行使することができる時から二十年間行使しないときは、時効によって消滅する」(民法166条2項)。地上権・地役権などが該当する。

  15. 所有権は、20年間行使しないときは、時効によって消滅する。

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    × 誤り166条2項が対象にしているのは「債権又は所有権以外の財産権」で、所有権は消滅時効にかからない。他人が時効取得して結果的に失うことはあっても、使わないだけで消えることはない。

  16. 債務不履行による、人の生命又は身体の侵害を理由とする損害賠償請求権は、権利を行使することができる時から20年間行使しないときは、時効によって消滅する。

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    ○ 正しい民法167条は、人の生命又は身体の侵害による損害賠償請求権について、166条1項2号の「十年間」とあるのを「二十年間」と読み替えると定めている。客観的起算点からの期間だけが10年→20年に伸び、主観的起算点からの5年(166条1項1号)は変わらない。なお不法行為による場合は166条ではなく724条・724条の2が適用され、起算点の書きぶりが異なる。

  17. 裁判上の請求がある場合には、その事由が終了するまでの間は、時効は完成しない。

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    ○ 正しい「次に掲げる事由がある場合には、その事由が終了する……までの間は、時効は、完成しない。一 裁判上の請求」(民法147条1項1号)。訴え提起は、まず完成猶予の効果を生じる。

  18. 裁判上の請求により確定判決によって権利が確定したときは、時効は、その事由が終了した時から新たにその進行を始める。

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    ○ 正しい「確定判決又は確定判決と同一の効力を有するものによって権利が確定したときは、時効は、同項各号に掲げる事由が終了した時から新たにその進行を始める」(民法147条2項)。判決で確定して初めて更新になる。取下げや却下で終わった場合は、終了から6か月の完成猶予にとどまる(同条1項かっこ書)。

  19. 催告があったときは、その時から1年を経過するまでの間は、時効は完成しない。

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    × 誤り「催告があったときは、その時から六箇月を経過するまでの間は、時効は、完成しない」(民法150条1項)。1年ではない。

  20. 催告によって時効の完成が猶予されている間に再度の催告をすれば、その時からさらに6か月間、時効の完成が猶予される。

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    × 誤り「催告によって時効の完成が猶予されている間にされた再度の催告は、前項の規定による時効の完成猶予の効力を有しない」(民法150条2項)。催告の繰り返しで引き延ばすことはできない。

  21. 権利についての協議を行う旨の合意が口頭でされた場合であっても、時効の完成猶予の効力が生じる。

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    × 誤り「権利についての協議を行う旨の合意が書面でされたときは……時効は、完成しない」(民法151条1項)。書面が要件。ただし電磁的記録でされたときは書面によるものとみなされる(同条4項)。

  22. 時効は、権利の承認があったときは、その時から新たにその進行を始める。

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    ○ 正しい「時効は、権利の承認があったときは、その時から新たにその進行を始める」(民法152条1項)。承認は完成猶予ではなく、いきなり更新の効果を生じる。

  23. 時効の更新事由となる承認をするには、相手方の権利についての処分につき行為能力の制限を受けていないことを要する。

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    × 誤り「前項の承認をするには、相手方の権利についての処分につき行為能力の制限を受けていないこと又は権限があることを要しない」(民法152条2項)。承認は権利を処分する行為ではないため。

  24. 仮差押えがあったときは、その事由が終了した時から6か月を経過するまでの間は、時効は完成しない。

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    ○ 正しい「次に掲げる事由がある場合には、その事由が終了した時から六箇月を経過するまでの間は、時効は、完成しない。一 仮差押え 二 仮処分」(民法149条)。仮差押え・仮処分は完成猶予だけで、更新の効力はない(147条・148条との違い)。

まとめ:迷ったらこの順で判断する

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